渚フォルテッシモ4

渚フォルテッシモ4 城崎火也

☆☆☆☆☆☆
 人間と人魚のハーフ・渚。「LILA」という名義でアーティストとしても人気沸騰中の彼女に、ドラマの出演依頼がきた。乗り気ではなかった渚だが、押し切られる形で出演をOKする。そして、その余波でなぜか大地がその撮影に付き合うことになり・・・。
 人間と人魚のハーフ渚が活躍するパワフルな作品『渚フォルテッシモ』です。今回はその4冊目。今回もなかなか面白かったです。渚に芸能界デビューの話がくるおはなし。
 相変わらずヒロインの渚が素敵ですね。なんだかんだで大地を意識していて、だけど素直にはなれない、そんな姿が良かったですね。あと、とあることで落ち込む大地に掛け持ちの提案をして、あとでちょっぴり落ち込んでいる姿が印象的でした。
 一方で、前々から登場していた「占い師」についても、今回で一応決着がついた感じだったかと(また、あらたな謎が出てきてますが)。ただ、あれだけ引っ張ってきたわりに「占い師」が・・・・だったので、ちょっと拍子抜けした部分もあったり。
 まとめ。渚の活躍が見ていて楽しい作品。とくに大地と一緒にいるときはなんだか活き活きしていて素敵です。今回のことでより渚が有名になると思うので、それが今後大地との関係にどう影響していくのか、続きが楽しみです。
印象に残った会話(以下反転)――「あんた、どうせ窓側がいいでしょ。 代わってあげるわよ」「なんでわかるんだ」「・・・・・・子供だからよ。ほら、荷物を棚に上げて!」――新幹線で、大地と渚の会話です。何気ない会話なのですが、なんだか良いなーと思ったシーンです。お姉さんと弟みたいだ(笑)。