ナ・バ・テア

ナ・バ・テア 森博嗣 中公文庫 2005年11月25日

ナ・バ・テア (中公文庫)

ナ・バ・テア (中公文庫)

☆☆☆☆☆☆
 信じるのはメカニックと操縦桿を握る自分の腕だけ。戦闘機に乗って戦うのを生業とする、大人にならない「子供たち」。飛ぶために生まれてきた「僕」は、空でしか笑えない。 
 『スカイ・クロラ』から続くシリーズの第2弾『ナ・バ・テア』です。時間軸的には『スカイ・クロラ』より前の話とのこと。今回もなかなか面白かったですね。
 相変わらずどこか独特な雰囲気が印象的でしたね。全体的に淡々としているのに加え、どこかぼかされたような表現が妙にマッチしていて、不思議な読み心地があります。
 ストーリーは、主人公である「僕」の視点から紡がれるのですが、この主人公が前回も登場したあの人物(以下反転――クサナギ)だったのが意外でした。
 それはそれとして。ストーリーそのものも なかなか面白かったですね。主人公である「僕」の心情が描かれていたかと。まあ、理解できたかどうかは自信ありませんが(苦笑)。
 シリーズとしては、残り3冊あるとのことなので、機会を見て読んでみたいです。