紅牙のルビーウルフ

紅牙のルビーウルフ 淡路帆希

☆☆☆☆☆☆
 その少女の名前はルビーウルフ。輝く紅玉の瞳と赤い髪が印象的だ。彼女は幼いころ森で盗賊に拾われ、狼の兄弟と共に育った盗賊少女だった。盗賊の仲間たちや狼たちと過ごす充実した日々。しかしそんな日々は、ある日唐突に終わりを迎えることになる。軍服を着た集団に盗賊団のアジトが襲われたのだ。そして明らかになるルビーウルフの出生。彼女こそ、15年前に行方不明になったグラディウス国の王女だったのである。
 これは面白かったですね。盗賊と狼に育てられた少女が、仲間の仇を討つために戦うお話。
 まず思ったのは登場人物達のこと。主人公のルビーウルフを始め、ルビーの家族である狼 二匹、ルビーを利用しようとする宰相達から彼女を守るために戦うジェイド等 登場人物達がとても魅力的です。個人的にはジェイドが好きですね。格好いいのだけど「最強なまでには強くない」あたりがなんとも。いや、実際強いのでしょうけど、なんかいつも苦戦しているイメージが(笑)。作者氏のあとがきにもありますが、格好いいのだけど どこかパッとしない。そのあたりが自分も好きなのかもしれません。また、ルビーとの掛け合いも好きですね。
 まとめ。魅力的なキャラクター達の影響で、ぐいぐいと物語に引き込まれていきました。現在3巻まで出ているので続きも購入します。