輪環の魔導師

輪環の魔導師 渡瀬草一郎

輪環の魔導師―闇語りのアルカイン (電撃文庫)

輪環の魔導師―闇語りのアルカイン (電撃文庫)

☆☆☆☆☆☆
 辺境の地、ミストハウンドに暮らす少年セロ。彼は見習い薬師として主オルドバに仕えていた。幼馴染でオルドバの養女であるフィノに振り回されながらも平穏な日々を過ごすセロ。ところが、ある日 王立魔導騎士団のハルムバックという青年が現れたことで、セロの平穏は唐突な終わりを告げる・・・。
 『空ノ鐘の響く惑星で』の作者、渡瀬草一郎先生の新シリーズ『輪環の魔導師』です。
 で、早速感想。なかなか面白かったです。人間が魔法を使うための魔導具が登場したり、とある黒猫さんが活躍したりと、いかにもファンタジーって感じのお話でした。
 メインとなる登場人物たちがそれぞれ魅力的でしたね。基本的におっとりしているけど、芯はしっかりしているセロ。そんなセロに好意を抱いているフィノ。さらには猫なあの人とか、皆さん素敵です。
 とりわけ、アルカインが良かったですね。どこか独自の雰囲気を持っていて、なんとも味があります。色々と動いている姿を想像すると微笑ましい(笑)。
 まとめ。シリーズの1巻だけあって、まさにこれから始まりますといった感じの作品。魅力的な彼らが、今後どのような冒険をしていくのか とても楽しみです。