戦姫2

戦姫〜侵略の多国籍軍　夏緑

戦姫 2 侵略の多国籍軍 (HJ文庫)

☆☆☆☆☆☆
　「ビゲートピア」へ戻った静矢たちだったが、彼らを迎えたのは秘密を知られたという疑いの下での監禁だった。そして、静矢が死んだと思った心奈は怒りに燃え、機甲少女の一人シュラを撃墜する。一方、機甲少女のリーダールシャナは、捕まったシュラを処分する為 単身「ビゲートピア」へと向うが・・・・・。
　戦姫2冊目です。今回は1巻にくらべて面白くなってきた感じです。色々な組織の思惑があって、それがなかなか物語を深くしている様子です。
　今回やっぱり衝撃的だったのは（以下反転――「ビゲートピア」の崩壊）ですね。なかなか凄惨というか、そら寒いものを感じさせる描写でした。特に律花の話は一種のホラーだよなとか思ったり。あれはかなり怖かった。
　一方で、機甲少女の一人・シュラがすごく良かったです。特に輪人と出会ってからの彼女の変化がすごく印象的でした。あと、その輪人も凄かった。女の子の前だからか、超ハイテンションで頑張ってくれます。この二人のやり取りは読んでいてとても楽しいです。
　まとめ。1巻にくらべて面白さがぐーんと上がっている感じ。ただ相変わらず割となんでもありなので、そこが合わない人もいるかもしれません。個人的にはまあ許容範囲というかなんというか。もう宇宙人がでてきでもいいかな〜くらいです（笑）。色々と動き始めている様子なので、次にも期待です。
　印象に残った台詞（以下反転）――「誰も見ていなくても天が見ている。天すら見ていなくても、ぼく自身が見ている」――輪人の台詞。うん、なんというか名台詞だとおもった（笑）。輪人さん格好いいですね。何気にこの後のシュラの突っ込みも好きだったりします。