ウェスタディアの双星2

ウェスタディアの双星 幸運の女神(?)降臨の章 古河正岳

☆☆☆☆☆☆
 隣国の侵攻を辛くも退けたウェスタディア。しかし、それは苦難の始まりに他ならなかった。国家の存続のためにウェスタディアはラミアム攻略に乗り出す。その指揮をとるバドエルとアルファー二だがが、その攻略期限は驚くほど短かった。一方、先の敗退で主要な人物のほとんどを失ったラミアムでは、軍の指揮を執る者がいないという事態に陥っていた。この緊急事態に一人の青年が召集される。それは、防戦において「天才」と称されるほどの才を持つユリアヌスその人だった。
 小さな国ウェスタディアを守るため若者達が活躍する『ウェスタディアの双星』その2冊目です。今回もなかなか面白かったですね。魅力的な人物と飽きない展開が楽しいです。
 今回は防戦から一転し自らが責める番なったウェスタディアですが、政治的な影響もあって敵国ラミアム攻略を20日以内にやってのけないといけない状況に。しかも、その敵艦を率いるのは防戦の天才ウリアヌスで・・・といった展開のお話。
 かなり厳しい条件下で戦うことになるわけですが、それゆえにバドエル達はどうするのかとワクワクしながら読めました。また、上のことに加えて、「あの国」が絡んできた展開が良かったですね。少し意外でした。
 それはそうと、相変わらず登場人物たちのやり取りが面白い。特にバドエルとアルファーニは、なんだかんだでいい相棒といった感じが良かったです。また、今回から新登場のローゼがいい味だしていたかと。アルファーニに迫る姿が素敵ですね。てか、意外に怖い一面も(笑)。
 まとめ。読みやすく飽きない展開で最後まで一気に読めた作品。今後の展開も楽しみです。