紅牙のルビーウルフ5 宝冠に咲く花 淡路帆希
紅牙のルビーウルフ〈5〉宝冠に咲く花 (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 淡路帆希,椎名優
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2006/12
- メディア: 文庫
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奪われた神具を探して、ローラティーオーと呼ばれる島へやってきたルビーウルフ一行。その島で待っていたのはエリカの裏切りという厳しい現実だった・・・。神具とともにミレリーナも奪われてしまったルビーウルフたちは、首謀者イグニスがいるはずのクレプスムルクの村を目指す。しかし、イグニスの魔の手はついにルビーウルフにまで伸びてきて――。
紅牙のルビーウルフ5冊目です。気がつけば5冊目とは、なかなか早くて嬉しいですね。とまあ、それはさておき感想。今回は前回の続きって感じなのですが、変わらずに面白かったです。
それぞれ思いを胸に神具奪還のために行動するわけですが、個人的に印象深かったのはミレリーナの騎士ロヴィン。彼の過去の一端が明らかになるわけですが、この過去が良かったですね。特にミレリーナとの出会いが。あの過去の出来事があったから、このロヴィンの忠義があるんだな〜と妙に納得してみたり。
ルビーウルフとジェイドにもちょっとした変化があった様子。主にルビーウルフ。彼女のこの変化によって今後なにかが変わっていくのか、ちょっと気になります。
まとめ。エリカの過去とか、ルビーウルフが抱えていえう心の一端とか、色々と見せつつも今回で前回から続く騒動に一応の区切りがついた感じ。もっとも、なんだか不穏な動きもあったりするわけで・・・。なので、続きにも期待です。
印象に残った台詞(以下反転・ネタバレを含みます)――「ミレリーナ様のお怪我に比べれば、トライアンの王城にもどってきたことなど瑣末事です。ご無事に戻ってきたことをお喜び申し上げるのは、そのあとでもよろしいかと」――ロヴィンの台詞。エリカの魔法によってトライアンの王城に飛ばされたロヴィンとミレリーナ。その時の台詞です。なんていうか、「瑣末事なのかーーー」と突っ込みたくなった(笑)。本当にミレリーナ最優先なんだな〜としみじみと思ったりしました。