紅牙のルビーウルフ4 皓白の反旗 淡路帆希
紅牙のルビーウルフ〈4〉皓白の反旗 (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 淡路帆希,椎名優
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2006/10/20
- メディア: 文庫
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ルビーウルフが王位について1年。それを祝う式典の最中、突然現れた白い手に襲われるルビーウルフ。必死の抵抗により辛くもその手から逃れるが神具<導きの剣>を奪われてしまった。神国にとって神具は重要なもの。ルビーウルフは奪われた神具を取り戻すために旅たつ。一方、隣国トライアンにも異変が起こり――。
紅牙のルビーウルフ、その4冊目です。今回も面白かったですね。奪われた神具を取り戻すため、謎の地ローラーティオーへと赴くといったお話かと。
相変わらずキャラクター達が魅力的ですね。何気に騎士見習いの双子と狼フロストとのやり取りが好きだったり。不器用さはそのままだけど性格が丸くなったフロスト。双子の安全をちゃんと考えているあたりが格好いい。
また、神具を取り戻すことにどこか乗り切れない部分があるルビーウルフが印象的ですね。彼女が抱えている悩みや不安がなかなか良かった。ジェイドとの掛け合いもいい感じです。
それにしても驚いたのは終盤。てっきり1巻完結だとばかり思っていたら、続きものだったんですね。テンポよくサクサク進むから完全に油断していた(笑)。しかもすごい気になる終わり方じゃないですか。これはもう続きを待つしかないって感じです。
印象に残った台詞(以下反転・割とネタバレ含む)――「私はミレリーナ様をお守りできなかった自分が憎いのです。己の役目を果たせなかった自分が憎いのです。ミレリーナ様にもしものことがあれば、この命に生き長らえる意味はない・・・・・・。ならば何をしてでも、ミレリーナ様を無事にトライアンにお連れ申しあげる」――ミレリーナの騎士ロヴィンの台詞。普段寡黙な彼の覚悟のほどが伺える台詞かと。やっぱ、この人格好いいですね。