シャギードック

シャギードック 天使の序章 七尾あきら GA文庫 2007年1月31日

シャギードッグ 天使の序章 (GA文庫)

シャギードッグ 天使の序章 (GA文庫)

☆☆☆☆☆
 舞台は<日本震災(ジャパンクラッシュ)>後の近未来日本。平凡にいきることを目指す少年大介は、遊園地のバイト中に拳銃自殺を目撃してしまう。ところが、その自殺を手引きした美しい少女・オズを、大介以外の人間は認識しておらず・・・。このオズとの出会いを機に大介の「日常」は大きな変化をとげることに――。
 気がつけば1周年を迎えていたGA文庫1月の新刊。近未来の日本を舞台にした物語です。で、感想なんですが、個人的にはまずまずといった感じ。なかなか濃密な展開のお話だったかと。
 まず近未来とのことで現在の世界にはない色々な技術が出てきます。例としてはサイボーグとか大介のような<格闘プログラム保持者(ホルダー)>とか、オズのようなブレインハッカーなど。とくに脳にあらかじめ格闘の動きをプログラムしておくとその通りに体を動かせる<格闘プログラム保持者(ホルダー)>というのは面白かったですね。ただ「気」なるものが存在していたのはちょっと意外でしたが。
 ストーリーはとある機会からオズと出会った大介がオズの助手として雇われて・・・といった感じで進んでいきます。記憶にない友達のまりんとか、オズを狙う敵、大介を狙う敵と多方面から物語が動いているかと。
 個人的にはオズが良かったですね。なんというかすごく不器用だなと思った。とくに大介との出会いがさりげなくオズに変化を与えている、そんなあたりが良かったですね。
 まとめ。色々と濃密で読み応えのある作品。ただ、オズたちドリーマー(ブレインハッカー)の戦いかたなど、個人的にちょっと合わなかった部分もあったりします。次巻もあるとのことなので、一応購入する予定です。