食卓にビールを

食卓にビールを 小林めぐみ 富士見ミステリー文庫 2004年8月15日

☆☆☆☆☆
 小説家で女子高生、しかも幼妻。そんな彼女の日常はちょっぴり不思議で刺激的。宇宙人と量子物理学的議論を展開したり、ミミズ型の宇宙人につり講座をひらいたり。なぜだか身の回りにやってくるUMA(未確認生物)を相手取り、今日も彼女の日常は始まるのだった。
 高校生で人妻な主人公が、突拍子のないことを言い出したり、宇宙人にであったりするお話『食卓にビールを』です。これはまずまずな面白さでした。なんだか不思議な話。
 まず、その雰囲気が印象的でした。まったりしているというかなんというか・・・。女子高生妻な主人公が宇宙人と出会って云々な展開なんだけど、主人公である彼女がどこか面白がりな性格なので、それがどこか不思議な詠み心地を生んでいるかと。また、登場人物たちの掛け合いが良かったです。個人的にはなんだかんだで仲のいい旦那さんとの会話が好きですね。
 まとめ。なんだか不思議な読後感のある作品。冷静に考えるといろいろと突っ込みどころ満載な気もしなくはないですが、そのまったりとした雰囲気が合えば、いい感じに楽しめるかと。機会があれば続きも読んでみたいです。