銃姫②

銃姫②〜The Lead in My Heart〜 高殿円 MF文庫J 2004年7月31日

☆☆☆☆☆☆
 魔法が使えない――。突如魔法が使えなくなったセドリック。自分の「力」に自信がなくなった彼は、エルやアンと別れ ひとり大都市の「王立魔法図書館」へと向う。そして――。
 謎の銃「銃姫」を探す旅を続ける3人の物語。その2巻目です。今回もなかなか面白かったですね。てっきり、今回も短編形式で語られるのかと思ったら今回は長編一本でした。この巻自体が4話とのこと。
 それで、お話的にはセドリックの心情が印象的ですね。急に魔法が使えなくなり、彼の焦る気持ちがよく表れていたかと。また、そんなセドリックの状況と被る形で登場したマカロックの話も良かった。なんというか、「人間のやること。ある種のどうしようもなさみたいのがあるんだろうなー」みたいな事を感じたりしました。お話的には割とジーンとくる内容でした。
 一方で、今回出番こそ少なかったですが、印象的だったのはエル。プロローグの告白や、アンの一言で変貌した様子などがなかなか鮮烈な感じです。彼女の秘密も気になります。
 それはそうと、全然本編とは関係ないのですがちょっと面白かったのがあとがき。「爆乳ヘソ出し・オウムだけが友達・眼鏡っこ」のフレーズに噴いた。てか、オウムだけが友達って・・・・・・・(笑)。
 まとめ。どうして魔法が使えなくなったのか。その答えがきっちり描かれていたのが良かったですね。また、ストーリー的にもこれからに影響がありそうなところが割とあった様子です。特に、終盤アンが下した決断。それに関連して今後がどうなっていくのかとても気になります。なので、続きも楽しみです。