生徒会の一存

生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録1 葵せきな 富士見ファンタジア文庫 2008年1月25日

☆☆☆☆☆
 私立碧陽学園生徒会。その中で唯一の男である杉崎鍵いつも「俺は美少女ハーレムを作る!」と公言していた。だけど、実際の扱いは空気以下。これは、そんな彼と個性豊かな生徒会メンバーが繰り広げる日常の物語。
 『マテリアルゴースト』の作者葵せきな先生の新シリーズ『生徒会の一存』です。これはまずまずな面白さでした。あとがきによると「雑談小説」というジャンルとか。
 この作品を一言でいうなら「個性豊かな生徒会のメンバーがひたすら雑談しているだけ」という一風というかかなり変わった作品です。なので合う合わないがはっきりしそうですね。
 で、個人的にはわりと楽しめました。会話のテンポとノリが良くて、クスクス笑えるお話でした。なんだかんだで実は一番トラブルメイカーな会長が面白い。ストーリーは短編仕立てになっていて個人的には「第3話〜放送する生徒会〜」と「第6話〜遊ぶ生徒会〜」が良かったですね。ラジオが楽しすぎです(笑)。
 まとめ。ギャグやコメディがありつつも、シリアスであった前作とは一変して、全編コメディちっくな作品でした。