付喪堂骨董店4 不思議取り扱います 御堂彰彦 電撃文庫 2008年7月10日
- 作者: 御堂彰彦,タケシマサトシ
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2008/07/10
- メディア: 文庫
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不思議な力が宿っている器物――アンティーク。アンティークを手に入れた時、人はその不思議な力に魅了されていく。しかし、気をつけなければいけない。アンティークは必ずしも持ち主の為になるとは限らない。使い方を誤れば、それは自分を不幸にするのだから・・・・・・。
不思議な力をもったアンティークにまつわるお話『付喪堂骨董店』その4冊目です。今回もとても面白かったですね。やっぱり刻也と咲の関係が素敵です。
それはそうと。以下それぞれ簡単に感想を。
第一章「影」・・・使うと存在感を薄めることができるアンティークにまつわるお話。話そのものも面白かったですが、なにより序盤の咲の一言が印象的だったりします。
第二章「ギャンブル」・・・とあることから咲を賭けたポーカ勝負をすることになった刻也のお話。これは面白かったですね。どうなっちゃうんだろうと、ドキドキしながら読めました。
第三章「小指」・・・運命の赤い糸を自由にできる指輪を手に入れた少年の物語。刻也が告白されたり、デートしたり、それにこっそりついてく人がいたりと、わりと「楽しい」が前面に出ていたのですが、オチが意外と怖いものでした。
第四章「秘密」・・・恒例の咲の心情が描かれているお話。とはいえ、今回は刻也の悩みがメインだったような気もします。冷静に考えれば刻也の行動はアレなんですが、それだけ気になっていたんだなーと思ったり。
まとめ。今回もとても楽しめました。そろそろ刻也たちの「アンティーク」にまつわる話も読んでみたいと思いつつ、続きも楽しみです。
印象に残った台詞(以下反転)――「誰にもあいつは渡さない」――刻也の台詞。2章の「ギャンブル」での台詞です。勢いとはいえ、こんな台詞を言ってしまうなんて(笑)。もちろん「あいつ」とは彼女のこと。