ウィッチマズルカ

ウィッチマズルカ Ⅰ魔法、使えますか? 水口敬文

ウィッチマズルカ (1).魔法、使えますか? (角川スニーカー文庫)

ウィッチマズルカ (1).魔法、使えますか? (角川スニーカー文庫)

☆☆☆☆☆
 魔法の力がうしなわれた。だけど形を変えて、偽りの魔術・マジックレプリカとしてその片鱗を残している。そんな現代。高校生の綾白未玖とその姉である綾白夏咲。二人はそろって「魔女」だった。平和に過ごしていた二人だったが、ある日魔女の保護と管理を運営している組織・連盟に襲われたことにより、二人の生活は変化しようとしていた。
 魔法が失われ、だけど偽りの魔法・マジックレプリカとしてその力が受け継がれている現代。その現代を舞台に繰り広げれる魔女達のお話です。これはなかなか面白かったですね。まずなによりマジックレプリカという魔法が印象的でした。宝石やら貴金属やらを魔力に変換し魔法を使うのですが、この時失われる物(宝石等)に比べて使える魔法が同等ではないというのが新鮮でした。価値があるものをつぎ込んだとしても実際起こせる魔法は大したことない。そんな感じが面白いですね。魔法使うたびに、数万する宝石がなくなるっていうのは懐が痛そうです(笑)。
 ストーリーについて。主役の綾白姉妹を始め、色々な兄弟姉妹の形が描かれています。お話のほうも魔法を使ったアクションがメインというよりは、未玖と夏咲の関係がメインって感じかと。
 最後も綺麗にまとまっていて、十分楽しめた作品でした。