クジラのソラ02 瀬尾つかさ

クジラのソラ02 瀬尾つかさ

クジラのソラ〈02〉 (富士見ファンタジア文庫)

クジラのソラ〈02〉 (富士見ファンタジア文庫)

☆☆☆☆☆☆
 アジア予選を突破し、WG本戦への出場を決めた<ジュライ>。雫たちは決戦の地・浮遊島ヴァレンタイン島へとむかう。本戦へ向けて気合を入れていく雫たち。ところが、その本戦で思いもよらぬ出来事に遭遇して・・・・・・。
 異星人によって地球人に課せられた<ゲーム>。その<ゲーム>で頂点を目指す少女・雫と仲間たちの物語「クジラのソラ」その2冊目です。これはなかなか面白かったですね。雫をはじめ、登場人物たちが魅力的でした。それぞれに色々な思いを抱えていて、そんな彼らが交流が良かったです。
 ストーリーは意外な方向へと向っていきましたね。<ゲーム>の内容そのものよりは、もっと大きな視点で動いてきたかと。
 そんな流れの中で<ゲーム>に隠されていた真実や、アウターシンガーの役割など重大なことが明らかになるのですが、それがなかなか良かったですね。思っていた以上にスケールアップした感じです。ただ、それが影響してか<ゲーム>そのものの描写は少なくなっていたような気がします。戦術ゲーム的な艦隊戦がなかなか面白かった記憶があるので、それがちょっと残念。
 とはいえ、それ以外の部分では相変わらず楽しめました(少し贅沢を言えば聖一サイドにもう少しスポットを当ててほしかったりも)。先の展開がどうなるのか、とても気になります。なので、続きを読むのが楽しみです。