ストライクウィッチーズ

ストライクウィッチーズ スオムスいらん子中隊がんばる 著 ヤマグチノボル 原 島田フミカネ&Projekt Kaonisi 角川スニーカー文 庫2006年10月1日

☆☆☆☆☆
 突如起こった謎の敵ネウロイの攻撃。それに対抗できるのは魔力を持っている魔女だけだった。辺境のスオムス。その地がネウロイの目標になるのではと懸念した政府は各国に応援を要請した。しかし、いざ応援が来たと思えば問題児扱いで軍にいれなくなった者ばかりが集まってしまった。そして、そのメンバーの中には格闘戦のエキスパート穴拭智子の姿もあった。彼女は自分が辺境に飛ばされたことに納得ができず、なんとか手柄をたてようと意気込むが、他のメンバーは皆やる気がなくて――。
 う〜ん、解説によるとこれはメディアミックス企画のひとつの形だそうです。
 で、感想。率直なところを言うと普通かなっていうのが本音です。落ちこぼれ中隊の物語。中でも智子が主役でしょうか。一人やる気のある智子と、やる気のない他のメンバーとの交流がメインかと。また、智子の抱えている危うい部分がどうなるのかが焦点のひとつでもあったかと。
 基本的には読みやすいし、話の主旨はわかるのですが、どうにもキャラクター達が好きになれなかったですね。やる気のないメンバー達はともかくして、智子が好きになれなかった。他のメンバーの態度からすれば苛立ってしまう気持ちは分かるのですが、それでも私には智子が自分勝手すぎるように思えてしまいました。なまじ全体の展開がある程度読めるぶん、このマイナス面は結構尾を引いたかと。
 それはそうと、あんまり関係ないのだけどちょっと気になった事を。イラストなんですが、キャラクター達がつけている飛行脚、これって結構無骨なものなんですね。ちょっとびっくりです。てか、膝とか曲がらなそうだ(笑)。
 まとめ。読みやすく、分かりやすいので気軽に読める作品かと。ただ、個人的にはちょっと合わない部分もありました。もっとも、それもラストを迎えるあたりではある程度解決していたので、続きがでるようでしたら購入すると思います。