聖剣の刀鍛冶2

聖剣の刀鍛冶2 三浦勇雄 MF文庫J 2008年5月31日

☆☆☆☆☆
 騎士のセシリーはその日、三人少女剣士から襲撃を受ける。応戦するセシリーだが、3対1という譲状況で窮地に陥り・・・。一方、鍛冶師ルークのもとにも一人の少女がやってきた。彼女はルークを「帝国に刀鍛冶として招き入れたい」と言う・・・・。
 どこまでも真っすぐな騎士セシリーが印象的な『聖剣の刀鍛冶』その2冊目です。で、感想。今回もまずまずな面白さでした。
 今回も短編形式で、2話構成になっています。また、話数が4話、5話となっているので、今後もこうやって増えていく様子。とまあ、それはともかく以下それぞれ簡単に感想を。
 第4話「皇女Princess」・・・帝国の皇女を名乗る少女が、魔剣アリアと刀鍛冶師を求めてやってくるお話。相変わらずセシリーがいい感じです。ある種傲慢ともいえるやり方なのに、彼女がやるとそうは感じないですね。セシリーがどこまでも真っすぐだからそう思うのかも。また、これはあんまり関係ないけど エプロンドレスな姿が素敵ですね(笑)。ただ、若干盛り上がりに欠けていたように感じたり。それと、これだけ登場人物が出てきたのに今回きりっぽい(後々に出てくるかもですが)のはちょっと残念。
 第5話「刀鍛冶Blacksmith」・・・なかば強制的におめかしされたセシリーが可愛いですね。なんだかんだでルークを意識しているあたりが素敵(笑)。
 と、それはそれとして、この話では色々なことが明らかになったかと。ルークの過去や、この世界では大きな意味を持っていた刀鍛冶のこと、さらには1年の期限を割ったアレのことなど、今後の話の方針が見えてきたような感じです。
 まとめ。若干盛り上がりに欠けて感じたりはしましたが、楽しく読めた作品。色々なことが明らかになったので、今後の展開が楽しみです。
 そういえば、全然どうでもいいことかもですが、表紙のエプロンドレスなあの方が一瞬誰だか分からなかったり(笑)。
 印象に残った台詞(以下反転)――「この際だからはっきり言っておくぞ」「私は頭が悪いッ!!」――セシリーの台詞です。あまりにもあんまりな台詞にちょっと笑いが(笑)。でも、なんともらしいですね。