ソード・ワールド短編集ぺらぺらーず漫雄記2

ソード・ワールド短編集 ぺらぺらーず漫雄記 乙女の巻 藤澤さなえ 富士見ファンタジア文庫 2006年11月25日

☆☆☆☆☆☆
 ふとした事から知り合った彼らこと――ぺらぺらーずの5人組み。何の因果か入ってしまった「盗賊ギルド」で、今日も今日とて安いお金で働くことに・・・・・・。これはそんな彼らの物語。
 ぺらぺらーず短編集の2冊目。あらすじによると乙女度アップとのことですよ?(笑)。と、まあ実際そうだったかともかく、感想を。相変わらず楽しかったですね。愉快な仲間たちが繰り広げる掛け合いが楽しいです。何気にベルカナが一応の主人公とのことです。以下短編ごとにひとことふたこと。
 「マーマン・ロマン」・・・クレストとベルカナの話。自分勝手なクレストと、そんな彼にやきもきしつつなんだかんだで一緒にいるベルカナが良かったですね。しかも最後はあんなことまで。普通に楽しかったです。
 「セルフィッシュ・ウィッシュ」・・・マロウに恋人ができたというニュースを聞いて(見て)、真相解明にのりだすベルカナたちの話。うーん、最初の数行でオチが見えてしまったのがなんとも。もっとも、クレスポとベルカナのやり取りは楽しいので良かったのですが。
 「バット・レッド」・・・クレスポとベルカナの話その2。ちょっとバトル要素が多かったり、何気にシリアスだったりと少し毛色の違ったお話。ベルカナたちの上司バーゼルが登場してからが結構印象的でした。
 「ライアー・ラヴァー」・・・5人一緒のお話。冒険者としてクレスポたちと一緒にいることが正しいのか。そんな思いを持ってしまったベルカナが印象的ですね。ベタといえばベタだけど、個人的には好きなお話でした。 
 まとめ。全体的に楽しめました。続きもありそうな予感なので、次も楽しみです。あと、これを機会に他の「ソード・ワールド短編集」にも手を出してみようかと検討中だったりします。