空トブ人ビト2

空トブ人ビト ふたつめの至宝 三上康明 集英社スーパーダッシュ文庫 2008年2月28日

空トブ人ビト ふたつめの至宝 (空トブ人ビトシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)

空トブ人ビト ふたつめの至宝 (空トブ人ビトシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)

☆☆☆☆☆☆
 「ギガント」の国際通信士となったハルタとサヤ。2人を加えた「ギガント」の次なる目的地は波翼教国。その国の国主は「18歳で使命をまっとうし、命を落とす」といわれ、実際その通りになっていた。その波翼教国でハルタが出会ったのは、その次期国主として選ばれた少女マリアだった。しかも、現国主であるローラは、「ギガント」でハルタとサヤの教育係であるルーニーの幼馴染であることが判明。ローラの18の誕生日まで、あと3日。ハルタとサヤは何かできることはないかと奔走するが――。
 『空トブ人ビト』2冊目です。なかなか面白かったですね。今回は青春物語というより、冒険物語に近いかも。
 うーん、まいった。感想が書きにくい(苦笑)。なので、思ったことをちょこちょこと。
 まず、主人公であるハルタ。頭を使うのは苦手だけど、そのどこまでも真っすぐな性格が魅力ですね。個人的にはマリアの先輩に殴りかかるシーンが印象に残っています。
 次にサヤ。その心情がしっかり描かれていたかと。最後にリン。まさに姉御といった感じで、終盤での活躍ぶりが素敵です。格好いい。
 ストーリーも良かった。個人的には、現国主であるローラとその幼馴染のルーニーに関するお話が好きですね。
 「感想が書きにくい」とか言っていますが、読むぶんには普通に面白いので、今後の展開がとても楽しみです。
 印象に残った台詞(地の文)(以下反転)――「飛んでいった飛行機は、通称「ラビット」と呼ばれている。 ひとりでは飛べない翼なのだ」――いわいる地の文です。これは格好いいですね。こういった言い回しが好きなので、印象に残ってました。