空ノ鐘の響く惑星で10

空ノ鐘の響く惑星で10 渡瀬草一郎 電撃文庫 2006年3月25日

空ノ鐘の響く惑星で〈10〉 (電撃文庫)

空ノ鐘の響く惑星で〈10〉 (電撃文庫)

 アルセイフを旅立ち、ウルクの故郷ジラーハへと辿り着いたフェリオ一行。彼らを待ち受けていたものは・・・。 
 あらすじは適当です(というか、本に書かれているものを、ほぼ使っただけだったり)。それはさておき、空ノ鐘の響く惑星で10巻。今回の舞台はジラーハです。う〜ん、今回は終幕へ向けての序章って感じかと。
 要所要所で見所があって、どう書こうか悩んだりしてるのですが、まず思ったのがウルク。この巻で一番目立っていたというか、主役だったな〜という印象。神姫のことも含め、ことあるごとにウルクとの絡みがあった影響か、やけにウルクメインな話に感じました。もちろん悪い意味ではなくて、ウルクらしさが際立っていた巻だと思います。ただ、この作品を読んでいると、どうしてもフェリオ、リセリナ、ウルクの三角関係が気になってしまうので、それに関連してもうすこしリセリナに対する<何か>がほしかったな〜というのが本音だったり。 
 一方で動向が気になるのがイリス達来訪者(ビジター)について。エンジュの存在がイリスへどういう影響を及ぼすのかも気になりますが、なによりラトロアと手を組んだ彼らが今後何をしていくのか、それが気になります。あと、御柱(ピラー)と二つの世界に関して出てきたある可能性がどういう意味を持っていくのかも気なるところです。
 それにしてもパンプキンが色々な意味で最高です(笑)。序盤から笑いっぱなしでした〜。
 まとめ。上でも書きましたが、終幕への序章的な巻。色々なところに気になる部分が散らばっているので、これからどうなっていくのか続きが非常に楽しみです。
 印象に残った台詞(以下反転)―「手軽さ保ちつつクオリティを損なわない十二分の一サイズ!駆動系には旧式ながらも質の良い歯車とぜんまいを用い、関節には糸による接続をもってこの上ない自由度を獲得―以下略―」―パンプキンの台詞。土産で例のアレを買ってきて、嬉しさ爆発のパンプキン。よっぽど嬉しかったんだろうな〜と、イリス達にその土産を説明している彼を想像しながら笑わせてもらいました(笑)。いや〜パンプキン最高です!