空ノ鐘の響く惑星で4

空ノ鐘の響く惑星で4 渡瀬草一郎 電撃文庫 2004年8月25日

空ノ鐘の響く惑星で〈4〉 (電撃文庫)

空ノ鐘の響く惑星で〈4〉 (電撃文庫)

 まず、この作品3ヶ月単位で出ていることに気づいてびっくり。まだ一巻が出てから2年もたってないんですね〜。
 それはさておき感想を。今回はいよいよレジークとフェリオの国を割った正面衝突が展開。フェリオを筆頭にリセリナ、エンジュ等の活躍に加え、やっぱり無視できない強敵クラウスさん。クラウスさんについては、読み手がその内情を知っているだけになかなか複雑です。最後はまあ、妥当かなと。
 後、恐らく今回はリセリナのお披露目的な意味合いも多分にあったのかと。常人離れした彼女の存在が今後のフェリオ達にとってどのような影響をあたえるのか、とても楽しみです。
 また、フェリオ自身についても自らの自覚はともかくとして、人を惹きつける資質がある様子。堂々とした態度や行動に、これからの彼の成長にも期待。さらに、レジーク王子についても、彼の歪んだ内面の根底には、良心のようなものが見えたように思えます。彼の性格や行動は、決して共感できるものではないのですが、彼の経験した事や、そのとき感じたことに関しては納得できるものであり、読んでいてほろ苦い感じでした(悪い意味ではなく)。
 一方で、なにやら不穏な動きを始めたのは、ウィータ神殿からやってきたカシナート。これからどういった展開があるのだろうか気になるところ。
 最後にコウ司祭・・・あんなことになってしまうとは・・・