断章のグリム 〜ヘンゼルとグレーテル〜 甲田学人 電撃文庫 2006年7月25日
- 作者: 甲田学人,三日月かける
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2006/07/01
- メディア: 文庫
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時槻雪乃のクラスメイト・媛沢遥火は通学途中で怪異に晒された。自分が以前から苦手と感じていた駐車場でのことだった。一方、蒼衣と雪乃も<グランギョニルの索引ひき>により<泡禍>の予言を受て――。
童話をモチーフにした物語、その2巻です。今回はヘンゼルとグレーテルが題材になっています。で、感想。今回も面白かったです。相変わらずジワジワとくるお話ですね。謎解き(?)の童話の解釈は思考パズルを解いているみたいでなかなか楽しいです。
ストーリー的には雪乃の心情がメインだと思うのですが、そんな中で 蒼衣と雪乃の関係が印象的でした。なんていうのでしょうか、蒼衣は雪乃に対して依存に近い状態にあって、雪乃もなんらかの影響を受けている様子。普通の恋愛要素とかそういうのじゃなくて、どこか危ういバランスで成り立っている二人って感じですね。なんだかんだで蒼衣が一番怖いキャラクターな気がします。
まとめ。ヘンゼルとグレーテルを題材にしたお話とその描写が相まってとても楽しめたお話。個人的には蒼衣と雪乃の今後も気になるところ。