12DEMONSⅡ

12DEMONSⅡ 御堂彰彦 電撃文庫 2005年11月25日

12DEMONS II (電撃文庫)

12DEMONS II (電撃文庫)

 《生きたい者は奪うべし 相手の部位に直接触れ『奪う(バレス)』と宣言せよ 死にたいものは捧ぐべし 己が部位と同じ部位に触れ『捧ぐ(リーテ)』と宣言せよ》。意図せずに悪魔復活の儀式に巻き込まれた12人の高校生が繰り広げる、生死をかけた争奪戦の完結巻。
 今回は他人を無条件では信じれなくなってしまった状況の中、ほんのすこしのすれ違いから事態が悪い方、悪い方へとどんどん進んでいきます。そして徐々に明らかになっていく真相・・・。そんな中で特に面白いと感じたのは、やっぱり能力を使った戦闘。前回に比べて、格段にヒートアップしています。
 また、土壇場でそれぞれの抱えている内情が明らかになっていくのも好感触でした。個人的に物語中盤の椎矢と琴葉のやりとりと、その後の椎矢の感情の変化。さらにはあのメッセージの辺りがグッときました。
 この作品、一体どうやって終わるのだろうと凄く気になっていたのですが、なるほどこうきましたか〜みたいな感じで私としては良かったです。面白い作品でした。