12DEMONS

12DEMONS 御堂彰彦 電撃文庫 2005年9月25日

12DEMONS (電撃文庫)

12DEMONS (電撃文庫)

 学校、学園祭。それはいつも通りの日だった。だけどその日はいつも通りではなくて・・・。悪魔の部位を持ってしまったことで、お互いの悪魔の部位を奪い合う事になった12人の高校生のお話。
 これは、なかなか緊張感がありますね〜。呪われた儀式によって、悪魔の部位を奪い合う争奪戦に巻き込まれた高校生。信じれる者は誰か、これからどうすればいいか、彼らが抱える不安、恐怖。何が起こってもおかしくない状況が緊張感の元かと。
 それはともかくとして、この争奪戦。なかなか面白いですね〜。悪魔の部位を持つことで得られる特殊能力。この能力が個性的で良かったです。また、戦いそのものも、力がぶつかりあうようなごり押し戦ではなくて、各々の特殊能力を活かした戦い方で面白かったです。 
 相手の悪魔の部位が光って見える悪魔の目。衣服越しでも相手の部位を奪える悪魔の腕。等、結構限定的な能力が特徴かと。そして限定的で弱点もあるからこそ、単純な戦闘力以上のものが勝敗を決定するという面白さがあると思います。
まだ儀式の首謀者は誰か、という大きな謎が残っていて今後の展開が気になります。そしてなにより12人の高校生達がどうなるのかも・・・。