デルフィニア戦記 第1部(4)

デルフィニア戦記 第1部 放浪の戦士4 茅田砂胡 中公文庫 2003年4月15日

 ウォルは王家の血を引いていない!。それがペールゼン伯爵の出した切り札だった。快進撃を続けていた国王軍に、衝撃が奔る。そしてその報を聞いて苦渋の選択を迫られたのは、ウォルを待ち焦がれていた反ペールゼン派の人達で・・・。
 と、いう訳でデルフィニア戦記第1部完結巻。うん。面白いですね〜。かつて、志を共にした人たちが敵となり、なにより王家の血を引いていないとされるウォル。状況としてはかなり厳しい状態になってしまった国王軍。しかし、そんな暗い状況を覆したのはやっぱりリィ。彼女はもはや国王軍に、なくてはならない人になってますが、今回も彼女の活躍が大きな影響を与えることに。特に荷造り云々は良かったです。かなり笑わせてもらいました。
 で、この作品。なんといってもキャラクター達のやり取りが、とても楽しいですね。状況は悪くても彼らのさっぱりした性格や、その心根に爽快感を感じるかと。終盤色々と話が展開していくのですが、最後まで楽しめました。そして何より気持ちの良い終わり方でした。