倒凶十将伝(7)

倒凶十将殿 巻乃七 庄司卓 ソノラマ文庫 1997年8月31日

倒凶(TOKYO)十将伝〈7〉 (ソノラマ文庫)

倒凶(TOKYO)十将伝〈7〉 (ソノラマ文庫)

 前世の自分の悲惨な最期を知った双葉は、幽将として覚醒することに恐怖を覚え始める。一方で「閃輝真刀」を自らの力で破壊してしまった十斗は、御前さまから、十将として覚醒を果たした時に真の刃が現れると知らされる。 
 7巻です。今回は幽殿を舞台に物語が進んでいきます。幽殿の中にも、そして外の組織にも、それぞれ色々な思惑があって動いていくわけですが、今回のメインはやっぱり幽将としての覚醒や破軍関連の過去の記憶といったところでしょうか。双葉が結構メインの扱いになっていますね〜。
 それはそうと、個人的には一将こと白金さんが印象的だったりします。この方は自衛隊にいるわけですが、階級社会の性質ゆえか、自分の思うように事を運ぶことができない。なまじ、武の幽将という他の幽将と違って自分から戦闘にいくタイプではなく、戦闘指揮や司令塔としての役割を担っている能力を持っているため、思い通りにいかない現状に歯がゆさを感じていることが伝わってきたかと。