とらドラ!

とらドラ! 竹宮ゆゆこ 電撃文庫 2006年3月25日

 目つきが悪い。それだけの理由から学校内で恐れられている「普通」の高校生、高須竜児。2年の新学期、彼は一人の少女と出会う。少女の名前は逢坂大河(たいが)。ちっちゃいのに凶暴で獰猛、周囲から“手乗りタイガー”と恐れられていた。そんな彼女となるべく関わらないように生活をおくっていた竜児は、しかし彼女の知ってはいけない秘密を知ってしまうことに―
 はい、そういうわけでとらドラ!です。なかなか面白かったです。不器用な虎と竜の恋愛模様が描かれている作品。で、ちょっと変わっているのがその恋愛対象がお互いの友人ということ。それがなかなか新鮮でした。
 この作品、なんといっても竜児と大河がいい感じですね〜。ものすごい不器用なんだけど、とても一生懸命って感じが良かった。また、序盤の大河の行動が笑えました。まさか、いきなりあんなことをするなんて(笑)。それだけ真剣だってことなんでしょうか。
 それにしても高須家インコって凄いですね〜。寝ている場面を想像して噴きそうになりました(笑)。
 まとめ。獰猛で手乗りタイガーといわれて周囲からは恐れられているけど、実はちょっとドジな少女・大河と、その大河に半ば強制的に協力することになってしまった竜児のやり取りが楽しい作品。不器用だけど真剣。少しずつ縮まっていくお互いの距離(大河と竜児の)が心地良く感じられました。