黄昏の刻 赤熱の巨竜 吉村夜 富士見ファンタジア文庫 2005年9月25日
- 作者: 吉村夜,すみ兵
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2005/09/17
- メディア: 文庫
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黄昏の刻、第三巻です。今回は学園行事クリスマス祭で起こる突然の演習と、さらに起こる不測の事態発生といった感じの内容かと。
で、感想。いや〜、面白かったですね。事態が変化する前(演習前)の夕姫たち3A1 の面々のやり取りが楽しかったですね。相変わらず夕姫のお兄ちゃん大好きぶりは楽しかったし、銀嶺は銀嶺で普段のちょっと軽めな印象と、その内心で抱えている暗い影とか悲壮な覚悟みたいなのとのギャップが印象的でした。個人的には公園での二人の掛け合いが好きだったりします。なんというか、無邪気な銀嶺が微妙に切なく感じたり。あと、なんだかんだで百地と美紅のやり取りが好きだったりします(笑)。
ストーリーについて。前回がスパイの特殊能力を活用した追跡戦だとすると、今回はガチンコ勝負といった感じで直接的な戦闘がメインかと。エレキネスとか、テレパシーによるジャミングとか超能力をバシバシ使っての戦闘は、やっぱり楽しいですね。場面場面を想像してワクワクしながら読めました。
少しずつ、稀人達にとっての「黄昏の時代」が現実味を帯びてきているかと。名子人によって居場所が段々となくなっていく稀人。今後どういう展開になるのか、楽しみです。
印象に残った台詞・文(以下反転)――伊草はこの時知った。恋する乙女は無敵なのだ。――なんか凄くツボに入った(笑)。あの伊草がそれを思った瞬間を想像したら、なぜか笑いが込み上げてきました(笑)。