アレクシオン・サーガ2

アレクシオン・サーガ <橋の都市>にて 五代ゆう

☆☆☆☆☆☆☆
 巡礼の護衛として雇われたアレクたちは、<お告げ所>島へいくための橋の都市へと到着した。アレクはその地で繁栄の裏側にある暗闇の部分を知る。そして、1人の少年と関わったことから、アレクは大きな陰謀へと巻き込まれていく。
 故郷を捨てた旅の剣士と、彼と共にある魔術師の少女の物語、その2冊目です。今回もとても面白かったですね。<橋の都市>の腐敗にみちた現実を知ったアレクが、なかば巻き込まれるようにしながらも立ち向かっていくお話だったかと。悪いほう悪いほうへと進む事態のなかで、それでもなお人々のために動いていく、そんな姿がとても格好良かったです。
 アレクを伴侶と呼び共に旅をするヘロディアですが、彼女とアレクのちょっとしたやり取りが素敵でしたね。ご機嫌ななめな彼女を、そっと宥めるアレク。そんなささやかなやり取りが凄く絵になります。また、時折 拗ねたようになるヘロディアが可愛いかったり(笑)。
 まとめ。王道な展開ではありますが、丁寧に作られた作風で、最後まで一気に読めました。また、アレクの秘密についても、色々と触れられていた様子。まだ、はっきりとしたことが分かってませんが、それゆえに色々と想像が働きます。これから、どのような展開を迎えるのか、とても楽しみです。