戦姫

戦姫 夏緑

戦姫―少年は荒野に立つ (HJ文庫)

戦姫―少年は荒野に立つ (HJ文庫)

☆☆☆☆☆
 それは突然起こった。突如、謎の機甲少女たちの襲撃を受けた日本。壊滅的な打撃を受ける最中、呉羽静矢はその少女を目撃する。それは6年前満月の夜に出会った不思議な少女だった。国としての機能を失った日本で、いま、静矢の戦いが始まる。
 う〜ん、これは基本的に面白かったのですが、好みじゃない部分も結構あったな〜と感じた作品。
 日本が実質その機能を停止して、主人公たちがサバイバル生活を送っていくといのは結構好きなのですが、もう少しサバイバル感というか、切迫感みたいのが欲しかったな、とか思ったりも。 
 ストーリーはまだまだ謎だらけって感じですね。最初に襲撃してきた少女達のこともほぼ明らかになっていませんし、他にも思惑をめぐらしている組織が多いようで、それらがこれからどう絡んでくるのか気になります。
 空をとんだり割となんでもありな状態ですが、ロボットの登場にはちょっと呆然。ロボットものは結構好きだけど、この作品には合ってるのだろうか・・・とかちょっと思ったりも。まあ、それはその操縦者があの子だったからそう思うのかもしれませんが。
 まとめ。どこか幼く、危うさを見せる心奈や、それと関連してゲーム的な生活空間ビゲートピアなど、良い意味で不安を誘う存在がこの物語においてどんな意味を持っていくのか気になる作品。ただ、現状では心奈にせよ、ビゲートピアにせよ、魅力を感じていない自分がいたりするのですが。そんなわけで今回はそれほど惹かれなかったのですが、今後の展開によっては色々と面白くなりそうなので、続きも購入したいです。