鋼殻のレギオスⅢ

鋼殻のレギオスⅢ センチメンタル・ヴォイス 雨木シュウスケ

☆☆☆☆☆☆
 「レイフォンに関係することだよ。君に災難が降りかかろうとしている」 グレンダンでレイフォンの帰りを待つリーリン。彼女のもとに銀髪の青年が現れた。彼の言葉はリーリンに衝撃をもたらして――。一方、ツェルニでは進行方向に現れた廃都市に対しレイフォンたち十七小隊が調査に向う。ところが同行することになった第5小隊体長・ゴルネオはレイフォンに対して敵意ある視線を向けてきて・・・・。
 鋼殻のレギオス、第3巻です。なかなか面白かったですね。今回はレイフォンの過去を交えながらレイフォンサイド(ツェルニ)とリーリンサイド(グレンダン)の二つのお話があります。
 少しずつ前向きになってきたレイフォンと他の面々とのやり取りがいいですね。独りで戦うことが普通だったレイフォンが、仲間と共に戦うということを考え始めているのが印象的です。あと、ものすごく個人的なことなのですが、シャーニッドを応援中です(笑)。十七小隊の中で一番柔軟な対応ができる人だな〜と、今回の第5小隊とのやりとりを見て思ったりもしました。これからも彼の活躍に期待です。
 一方で、リーリンサイドは色々と新登場人物が出てきたのでびっくりです。てっきりグレンダンはそれほど触れられないのかなと思っていました。今回の様子だと、今後もグレンダンが重要な要素になりそうですね。いつか二つの都市が邂逅することがあるのでしょうか、気になります。
 まとめ。読みやすい文体とテンポでサクサク読み進められたお話。次回では、なにやらシャーニッドが深く関わってくる雰囲気なので期待です。