デルフィニア戦記第Ⅱ部(3)

デルフィニア戦記 第Ⅱ部 異郷の煌姫3 茅田砂胡 中公文庫 2003年8月15日

 「愛妾にしてください」「はいわかりました」。突如現れた国王の愛妾。この出来事が王国内に大きな騒動を巻き起こすことに・・・。また、一方で王女リィにタンガの皇太子との縁談が持ち込まれて・・・。
 はい、そういうわけでデルフィニア戦記Ⅱ部完結巻。今回は主にふっと湧いた国王の愛妾と、ある意味では、国内最大の頭痛の種ともいえるリィ王女に持ち込まれた、タンガからの縁談がメイン。
 愛妾問題についても、国内の人々の慌てようとかが面白かったりするのですが、この巻の見所はなんといってもリィに持ち込まれた縁談について。デルフィニアとしてはこの縁談、どうあっても受けるわけにいかないわけで―受けたら最後、国王の命運もリィの手によって尽きることに(笑)―そして、これをどうやって断るかが最大の見所。で、実際断るわけですが、この理由が詳しくは書きませんが、まあかなりいろんな意味で突っ込みどころ満載かと(笑)。
 それにしても愛妾問題の時に、親友の一大事だとだけ、リィに言われて飛んできたイブンがちょっと可哀想かな〜とか思ったり(笑) 。
 終盤のあの展開もかなり良かったです。ああいうのも熱い展開というのでしょうか。楽しめました。