円環少女 サークリットガール②煉獄の虚神(上)長谷敏司 角川スニーカー文庫 2006年3月1日
- 作者: 長谷敏司,深遊
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/02/28
- メディア: 文庫
- 購入: 6人 クリック: 30回
- この商品を含むブログ (104件) を見る
円環少女第2巻です。今回は上下巻構成で話がすすみます。で、感想。前回同様、面白いですね〜。まず、序章(?)として、仁とメイゼルの最初の出会いが描かれていたのが印象的でした。
それはそうと、やっぱり今回もメイゼルが良かったですね。普段の強気な態度の裏に、見え隠れする不安。そんな不安を振り払うために、戦うことを決意。決して曲げないその一直線なところが魅力的ですね。あと、仁を手玉にとってるあたりも(笑)。
また、仁も良かったですね。メイゼルを守りたいと思う。だけど、守られるということをメイゼルは嫌う。そんなメイゼルを分かっているからこそ、どう接するのがいいのか悩む。そんな感じが良かった。
それにしても終盤の展開が印象的でした。怒りに燃える仁が非常に格好良かったですね。ただ、それよりも、その時のメイゼルがなんとも。さらに終盤の挿絵は衝撃的というか、なんというか、反則です(笑)。この挿絵効果もあってか、読んでいて切ないですね。
これからどうなるのか、続きが楽しみです。
印象に残った台詞(以下反転)―「ちがうわ。あたしが猫なら、せんせはネズミよ。見てるだけで大好きだって、本能がうずくんだもの」―メイゼルの台詞。これだけだと嗜虐心旺盛なメイゼルの一場面ですが、この言っているときの状況を考えると、この台詞の意味ってかなり深いように感じます。なんとも切なくて、とても印象に残った台詞でした。