空ノ鐘の響く惑星で2

空ノ鐘の響く惑星で2 渡瀬草一郎 電撃文庫 2004年2月25日

空ノ鐘の響く惑星で〈2〉 (電撃文庫)

空ノ鐘の響く惑星で〈2〉 (電撃文庫)

 前巻で王と皇太子を失ったアルセイフを巡るお話。現場にいたことから、王殺害の疑惑がかけられる第四王子フェリオ。自らの潔白と事態の混乱を防ぐため、急ぎ王都に戻るフェリオ。そして、王都に渦巻く数々の思惑。
 今回はアルセイフという国が抱える諸々の問題がメイン。特に次期王位継承を巡るそれぞれの考えや野望が起こす対立と、第二王子レジークという存在が持つ危うさが描かれているかと。
 そんな中、特によかったのがウルク。フェリオも目を見張るような行動や、その思慮深さを大いに発揮。彼女がどのようにして、フィリオをサポートしていくのかが気になっていただけに、これは良かったです。
 それにしても、このお話は読んでいて楽しいですね。これはもしかしたら?っというのを匂わせつつ物語が進んでいくので、考えながら読んでいける感覚が結構好みです。
 物語の終盤で急展開を迎えるので、これからがいよいよ戦記ものっぽくなっていくのかな〜とか思いつつ、続きを読んでいきたいと思います。