つばさ3

つばさ3 麻生俊平 MF文庫J 2007年5月31日

つばさ〈3〉 (MF文庫J)

つばさ〈3〉 (MF文庫J)

☆☆☆☆☆
 中間テストが終わり、梅雨をむかえる季節。<つばさ>にひとつの依頼が舞い込んだ。その依頼はなんとエトワニアのアイナからのものだった。依頼の内容は1人の少女が恋した日本人男性を探して欲しいというものだった。さっそくその男性の居場所を突き止めた<つばさ>だったが・・・・・・。
 トラブルを解決する組織<つばさ>の活躍を描く『つばさ』、その3冊目です。
 で、早速感想。これは面白かったのですが、どこか乗り切れなかった部分もありました。
 まず、面白かったと感じたのは中盤以降の展開ですね。探し人が見つかって一件落着かと思ったら、その探し人にどこか怪しさが漂ってきて・・・・といった感じが良かった。どういう謎が秘められているのかと興味を引かれながら読めました。
 反面、どうにも微妙だったのがヒロインの翠子。ストーリーの関係上仕方がないのかもしれませんが、少し暴走気味だったのがあんまりいい印象を受けなかったですね。いや、もちろん多少暴走していること事態は別にかまわないのですが、なんかストーリー中ほとんどがそんな感じだったので、他に見せ場がなかったのが残念でした。 
 まとめ。面白い部分はあるのだけど、どこか合わない部分もあった、そんな作品。全体的にちょっと盛り上がりに欠けていたような感も見受けられます。とはいえ、このシリーズは結構好きなので次も楽しみです。