倒凶十将伝(11)

倒凶十将伝 巻乃捨壱 庄司卓 ソノラマ文庫 1997年7月20日

 現世魔王。その男は遂に救世主の仮面を脱ぎ捨て、全ての人間に己が魔王であることを宣言した。そして世界は恐怖に包まれる……。急転した事態に、各国の軍隊は独自の判断で魔王に攻撃を開始した。一方、魔王に連れ去られたここのを救出に向った壬吾と葉霧だったが、しかし潜入したビルは軍隊の攻撃を受けていた。凶魔と軍隊の攻撃を受けて窮地に陥いった壬吾。崩れ落ちるビル。もう助からない――そう思ったその時、壬吾の耳にとある声が飛び込んできた。
 倒凶十将伝11巻。遂にその本性を現した現世魔王。その圧倒的な力を持って、人々に恐怖を植えつけていく。一方、凶魔であり人間でもある留置衆。彼らの能力に魅せられた一部の人間は、非公式に人間と凶魔の一体化という実験を進める。
 まず印象に残ったのは壬吾。実は壬吾は、幽将の中でも強いほうなのですかね。あまり、強い印象がなかったので、意外な活躍といった感じです。
 もう一つ印象的だったのは、人間と凶魔の一体化について。この展開は結構予想通りだったですね。人間が力を手に入れたときにどうなるかといえば、まあ、そうなるだろうなとか思ったり。
 最後に三将について。鳴滝さん、あなた格好よすぎですよ(笑)。