電蜂

電蜂 DENPACHI 石踏一榮 富士見ファンタジア文庫 2006年1月25日

電蜂 DENPACHI (富士見ファンタジア文庫)

電蜂 DENPACHI (富士見ファンタジア文庫)

 それは一件のメールから始まった・・・。「Innovate」―これはゲームである。ケータイに入力することで超常の力を獲て、対戦相手と戦っていく―そういうゲームだ。賭けるものは自分の命。このゲームを終わらすためには、ゲームをクリアするしかない。もしゲームーオーバーになった時、そこに待っているものは・・・・・。日常の倦怠感から謎のゲームに参加してしまった高校生の少年―光也。彼はこのゲームの謎に行き着くことができるのか。炎が舞い、剣戟が響く、サバイバルアクション。
 はい、というわけでちょっとあらすじを格好つけてみたり(笑)。で、感想。まず、なにより目を引くのがケータイを使ったゲームという設定。ゲームという名の通り、よりゲームっぽい作りになってるのが印象的。具体的には職業とかパーティとか、昔のRPG風の説明文とか。
 ゲームであるということの楽しさと、命を賭けるという現実の、なんともいえない緊張感がいい感じだったかと。ゲームとして楽しんでいる人もいれば、不安を感じている人もいる。そんな感じかと。またそれぞれにそれぞれのプレイスタイルがあるっていうのは、ゲームっぽいな〜と思ったりしました。
 話の大筋や設定はなかなか楽しめました。ただ、ラストのオチが何ともいえなかったです。ああいう終わり方もあるだろうな〜とは思うのですが、なんとなく釈然としないものを感じました。