倒凶十将伝(5)

倒凶十将伝 巻乃伍 庄司卓 ソノラマ文庫 1996年9月30日

倒凶十将伝〈5〉 (ソノラマ文庫)

倒凶十将伝〈5〉 (ソノラマ文庫)

 現世魔王復活が確実のものになった。そして警察と自衛隊による風印町の警備が強化される。そんな折、風印町にほどちかいE地区に、『凶の会』を名乗るグループが現れた。 一方、この状況下の中で、いよいよその活動を大きなものへと変えていくのは吉良出雲会長率いる『青雲団』。吉良の行動はもはや学校の風紀委員のレベルを超えるもので――。 
 倒凶十将伝第5巻です。うん、今回も面白かったです。十斗の父親、瀬具源斗が好きですね。十将の父親といういつか十斗に越えられる運命と、そのことについて源斗自身が思っていること。それが描かれていたことが良かったです。まだまだ活躍の場があるので、今後のこの方に注目です(笑)。
 一方で遂に登場した幽殿サイド。なにやら水面下で、うごめくものがあって「まさかこういう方向で絡んでくるとは」と今更ながらに思ったり。
 まとめ。色々な人々が、少しずつ本格的に動き出している巻。特に吉良会長が、その筆頭ともいえるかと。割と衝撃の最後で締められて、「たしか、この次は幽殿の話だったかな〜」とか思いながら、とりあえず次の巻を読んでいく予定です。